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ホリエモン「バカは頭がいい人よりも成功しやすい」についてゆとり的雑感

ホリエモンの記事が話題となっております。

堀江貴文氏 「バカは頭が良い人よりも成功しやすい」

https://www.news-postseven.com/archives/20170722_593503.html

1、ホリエモンの言う「頭がいい人」とは

 

「そこそこ大きな会社に勤めている人は、傾向的にみんな頭が良い。一応は名の通った大学を卒業するぐらいの地頭でないと、正社員になるのは難しいので、(以下略)」

ホリエモン東京大学に合格した地頭があり、仲良くしている2ch創始者ひろゆきさんもマーチ卒と最低限の地頭をもった人でないと、それなりの仕事もそれなりの世間体の人生も歩めない社会だという一般的な考えには異論はないようですね。

 

2、頭がいい人の現在とは

「会社勤めのダメなヤツらは、会社というベンチに自分の意思で座り続け、打席に立たない臆病者だ。ベンチにいながら、チーム内で評価される方法はあるけれど、上司の機嫌をとったり同僚の足を引っ張ったり、そういう小手先の知恵しか働かない。人としての根本的な不安は解消しないのに。」

かつては、それでよかったわけです。日本国のために戦闘機に乗っていた男たちは、家庭のために満員電車に乗り、坂の上の雲に手が届く勢いで日本は戦後復興を果たしたわけです。

しかし、現在ではネトウヨは嘲笑の象徴となり、企業戦士は社畜として若者から避けられる存在となってしまいました。

ほとんどの人が共有していた絶対的な価値観や感覚がどんどん衰退しているのです。リオタールが唱え、東浩紀が紹介した「大きな物語の衰退」というものです。

「あるべき姿」のために自己犠牲をすることの意味が徐々に失われているのです。

バブル以降は、親や上司に評価されても彼らと同レベルの能力では同じ生涯年収を稼げません。満員電車に乗って過労死すれすれで働いても、家庭のつながりはかつてほど強固ではありません。

「頭がいい人」の「ご立派」な人生ルートはジリ貧になっているのです。

 

3、バカは世界を変えるのか

「けなしているわけではない。バカは平気でリスクを取り、失敗を怖れない。いい意味で鈍感。何度でもチャレンジを仕掛けられ、結果的に成功する。バカは最強なのだ。」

ホリエモンはそんなジリ貧の社会に誰かが風穴をあけることを期待しているのでしょう。

僕はバカにはそれは難しいと思っています。なぜなら、「ご立派」なものはなんだかんだで「ご立派」だからです。インターネットの時代だと言われ始めて20年近くたっても優秀でオシャレな若者はテレビ局や出版社に集まります。

上司の生涯年収を超えなくても、一等地で大企業が代々引き継いできた大きな仕事をすれば同級生にはモテます。合コンでもモテます。カッコイイです。

中途半端な学歴や高い意識を持った人ほど、起業家の話を信じ込み、ベンチャーの世界に飛び込みます。しかし、ゆとり世代まではおそらく大企業の方が生涯年収もよく、周りの人間も優秀で、仕事も楽しく、専業主婦希望の女性の方が美人でファッションやインテリアのセンスもあるでしょう。

意識高い系や成り上がりは、大企業のエリートたちからは「必死な奴ら」として相手にされていないのが現状かなと思います。

世の中の流れを読むことと、自分にとってより良い人生を選ぶことは別だからです。 

自己責任で自己選択をすることが現代の生き方だと僕は思っています。キャバ嬢やあまり社会が見えない女性と遊びたいならベンチャー起業でもイイですが、それなりの育ちや知性を持った人と付き合いたいなら若者はジリ貧ルートを選ぶべきでしょう。今の若者が若者でいられるのはせいぜい10年後までだからです。

誰かの意見を鵜呑みにしたり、世の中の流れを読むことばかり考えて正しいことを探そうとする人は、現代においては戦時中から脳みそが進歩していない「本物のバカ」だと思います。

 

しかし、ホリエモンはおそらく「だからこそ」

 バカを褒め称えているのでしょう。

日本屈指の発信力を持った自分がそう言えば、少しでも優秀な若者が少しでも多く風穴を開けてくれるかもしれない。優秀じゃないバカでも成功する奴が一人でも増えるかもしれない。日本が面白くなるかもしれない。何もしないよりは一人でも引っかかってくれればいい。限りなくネット的なロングテール思想で確信犯的に発言してるのではないかと思います。

 最後にホリエモンはこうまとめています。

「協調性のないヤツが面白がられる空気感は、少しずつだが育ってきている。いずれは、プライドにも他人の目にもとらわれない若者が最も評価され、好きなときに好きなことをするのが当たり前の世の中になることを、私は期待している。」

ホリエモンがちょくちょく推しているベーシックインカムやAIの発達によりエンタメが盛んになる未来予想図なども、面白いことを出来る奴らがなるべく低いリスクで、バカな世界に飛び込みやすくなる世の中を期待しているのかなと感じています。

 

4、ゆとり的雑感

ホリエモンがもっとイケメンで背が高くて痩せていれば良かったのに、アートやファッション、映画や音楽のセンスがあれば良かったのにと思います。

ホリエモンは、いつかのラジオで東浩紀のネットでもそこまで世の中は変わらなかったという意見に対し「ジョブズが電話のフリしてスマホという小さなPCを浸透させたように、人を騙すことで世の中はまだ変わる」と発言していました。

ジョブズはカッコいいんです。創るモノが。

そして、バカから頭のいい人まで欲しがる。オシャレだから。

ホリエモンの考えは好きだし、そういう世界になってほしいけれど、ホリエモンの発信力はカッコのいい人たちの世界に届きにくいから難しいのかなーとも思います。

ひろゆきは言わずもがな、東浩紀ホリエモンみたいにゆっくり堂々と話せばいいのに。

そして全員、スーツじゃなくてもいいから、もうちょっとオシャレな服を着ればいいのに。

 

 

ちなみに僕は最近、禁断ボーイズの動画が好きですw

どうしてもギャングースと重ねてしまって。

あれこそバカでカッコいい人たち、変なプライドはないけど変なこだわりと夢はある人たちだと思います。

 

 

ではでは。