若者の海離れからみる現代の生き方
若者の海離れ、ビール離れが話題となってますね。
SNSや某掲示板などネットの言説を眺めると、お決まりのパターンがちらほらと。
「なんでおっさんたちってバカみたいに海に行って、ビール飲んでんの?」
「今の若者は何もしなさすぎだろ。何が売れるんだよ」
ジェネレーションギャップというやつなのでしょうか。
若者は、時代は何に向かってるのか考えて見ました。
1、〇〇離れとはオワコンである
若者の「恋愛離れ」「車離れ」「新聞離れ」「テレビ離れ」「本離れ」などなど。若者の〇〇離れはとりあえず話題になります。ひどい時は「金離れ」なんて言われたり。
中高年世代では当たり前、当然だと思っていたコンテンツに若者が魅力を感じなくなっていると、「最近の若者は〜」と同じようにマスメディアに取り上げられるわけです。そのマスメディアからも若者は離れていっているわけですが。
原因は2つ思いつきます。
1つは、単純に時代の流れで古いコンテンツが新しいコンテンツに淘汰されていくこと。お酒を飲まなくても楽しいことならたくさんある。スキーや海外旅行に行かなくても、楽しいイベントがたくさんあるなどです。
もう1つは、インターネットや都市部の新しい層の知識人たちの発信力が高まり、絶対的な権威が弱体化していることです。一昔前までは、どこかの大学教授や有名作家が絶賛した作品が、マスメディアによって素人向けに拡散されていただけの時代でした。しかし、現在は「あいつ大したことねーよ」「この作品のほうがすげー」「信者はこれやっとけば買うからなw」「情弱ww」「電通www」といった言説が展開される空間がインターネットにあります。わざわざ都会の空間にアクサスしなくても自称わかってる人たちの意見に触れることができるのです。結果、なんとなくすごいと思っていた作品やなんとなくするものだと思っていたコンテンツは地盤沈下を起こしていきます。
2、若者は何に集まっているのか
旧世代が、頭脳を停止させ従っていた常識や権威、崇めていた作品を相対化させた若者たちは何に魅力を感じているでしょうか。
良く言われるのがソーシャルゲーム課金やオタクイベント、新型iPhoneなどです。
しかし、それらはかつての車、スキー、ギターや麻雀などに並ぶほどのシェアは得ていないでしょう。
現代社会については、多極化とともに均質化も指摘されています。
若者は分散しているのです。
3.社会の均質化とは
海も結婚も依然として魅力を感じる若者はいます。引きこもりソーシャルゲームに魅力を感じる若者もいます。
マスメディアやスクールカースト上位などの影響力が薄まり一つのモノに人間が集まらなくなっているのです。
かつては山があり谷があり、起伏があった社会の山が崩れて、全体がフラットになっているのです。
マスメディアも、リア充文化もオワコンにはならないと思っています。また、ソーシャルゲームのような後発文化がオワコン呼ばわりされているかつて圧倒的な影響力を持っていた文化を変えることもおそらくないと思います。
フラットな世界ではとにかく移動や情報入手が楽です。クラスに一人しかいなかったようなマイナーな趣味の人たちがSNSで出会うことができます。
「オワコンww」は、無意味に流行りを追いかけるだけの時代遅れの脳停止した言葉だと思っています。
冬に向けてカナダグースのダウンの準備でもすればいいのではないでしょうか。
ではでは。